Cyber Lily Diary

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クラウドセキュリティエンジニアが語ります。

【投資考察】(3981)ビーグリーの今後の株価を予想する【テクニカル分析】

f:id:irisfelt:20210227122525p:plain (3981)ビーグリーの株価を日足チャートに基づくテクニカル視点で観測し、これまでの中期的な価格推移を分析します。決算を持ち越して被弾した人も多いのではないでしょうか。ちなみに自分もその1人です。決算発表後のPTSで捌きましたが、今後の投資戦略を検討します。

※本記事はあくまで個人的な認識を文字におこしただけのものであり、読者への助言や売買の推奨を意図するものではありません。投資判断は全て自己責任でお願いします。

 

結論(簡潔に)

長期的にダウントレンドと考えます。信用買い残が積み上がっている上、1460円代のサポートを明確に割り込んでしまい、どこまで掘り下げるか予測ができません。買いでエントリーするタイミングではなく、かつ売りでエントリーするにしても旨味が少ない、非常に中途半端なポジションです。

企業概要

会社名 ビーグリー
市場 東証
企業コード 3981
業種 情報・通信業
時価総額(億円) 86.2
発行式株式数(株) 6,175,661
PER(倍) 15.8
信用倍率(倍) 402
概要 コミック配信サービス「まんが王国」運営。豊富なコンテンツに強み。自社企画に注力。

※情報は2021年2月26日時点のものになります。

考察の時系列

2021年1月において、出来高を伴う大売りが一服し、レンジ相場にありました。2020年の年末に一度エントリーしたのですが、大納会辺りでの市場全体的な下げの中で撤退し、年明けに再度エントリーしました。1月12日時点では、下記のツイートの通り、緩やかな上昇トレンドに見えました。

決算が良いことは分かり切っていたので、決算発表の2/12に向けて決算期待上げが見込んでいました。テクニカル的にも200日移動平均線がサポートラインになると考え、多少沈んだとしても決算まではホールドするつもりでした。

1月18日にはサポートがきれいに機能し陽線を作ったので、ここから反転が始まると予測し、大引けで戦略的ナンピンに踏み切りました。下方向のモメンタムが強そうに見える三角持ち合いでしたが、上記の通り決算への期待から、上方向に持ち合いを抜けると予測しました。

しかしながら、ここから買い圧力が思ったほど伸びず、実体の小さいローソク足が連続で形成されます。正直この辺りから、シナリオ通りにいかなそうだな、と思っていました。実際にこの後、大きめの陰線を形成し、一気に2020年9月末に発生したGUの窓埋めに動きます。

どうしてこんなに買い圧力が弱いのか疑問に思い、信用残高を確認したところ、思っていた以上に信用買い残が積みあがっていることが分かりました。

対応方針の修正(=損切り)を検討しましたが、2021年1月29日、ちょうど上記の窓埋めを完了したところで反転し、陽線を形成します。

ここからは連続して陽線を形成します。当初の想定通り、2/12の決算発表に向けて、決算期待上げが始まりました。しかしながら既に信用買い残が積み上がっているため、どこまで上がるのか懐疑的な部分はありました。

その後、出来高に大きな変化が起きることもなく、薄商いの中で粛々と時間だけが進みます。2/12は決算シーズンの中でも最も多くの企業が決算発表を行う日であったため、このようなマイナーな小型株が注目されづらいという側面があります。

2/9の時点で、MACDGCしていましたが、レンジ相場なので信頼性は低いです。しかしながら短期移動平均線が中期移動平均線に対してGC目前だったため、合わせ技一本で上方向と判断し、決算を持ち越すことにしました。

決算を跨いだ結果は周知の通りです。経常利益が22%増で4期ぶりに最高益更新という好決算でしたが、市場のコンセンサスを下回りました。PTSの動きを見て、その日のうちに損切りしました。

今後の株価推移の予想

買いポジションがある人はポジションを解消するべきと考えます。なぜなら、下記の4点の事象から、中長期的な下降トレンドに突入していると考えられるためです。(下記は全て日足チャート参照)

  1. ローソク足の実体が三角持ち合いからレンジ下抜け
  2. 出来高が非常に少ない日が続いており、買い圧力がない
  3. 1460円台のサポートを下抜けしたが、信用買い残が積み上がっているためどこまで掘るか分からない
  4. MACDデッドクロスしており、下方向への強いモメンタムを示している

長期保有を前提としている場合はホールド継続で問題なしという意見を見ます。しかしながら、株価が上昇している銘柄などいくらでもある中で、はっきり言って機会損失ですし、その機会損失を補って余りあるほどの上昇が見込める将来性は感じられないというのが筆者の個人的な感覚です。

まとめと今後のポジション戦略

筆者は2020年1月初旬の時点で、2/12の決算発表に向けた期待上げでじわじわ株価が上昇していくと予測し、買いポジションをとりました。しかしながら、エントリーした時点で既に信用買い残が積み上がっており(不動株式数に対して10%以上)、買い圧力が残っていませんでした。購入する前に必ず信用残高を確認しなければならないという点が、今回の損失におけるLesson Learnedとなります。

長期的な展望としては、今回の決算失望売りにより、信用買い残が減少し、需給が改善していくと見込まれます信用買い残が健全な範囲内まで減少し、トレンドが明確に反転の兆しを見せる(=何かしらのカタリストによって出来高を伴って株価が上昇する)までは、エントリーしません。売りポジションでのエントリーも検討する余地はあると思いますが、既に大きく下げており、旨味は少ないと考えます。